ウイスキーの中でもアメリカン・ウイスキーは臭いと言われていてます。
原料がスコッチは麦芽をメインに使用しますがアメリカン・ウイスキーのメインはトウモロコシですのでコレが臭い原因なのかもしれません。
最近でこそ普通にバーボンハイボールなど飲まれていますが、今から50年くらい前だとこんな臭い酒が飲めるかと言われるくらいでした。
ココ3,40年前くらいから市民権を得てショットバーなどで飲まれるようになり、一部のスナックなどでも飲まれていますが、最近のジャパニーズ・ウイスキーのブームに押され影を潜めています。
当店はそんな日陰者のバーボンが大好きで、もっとみんささんに飲んでいただきたいと思い立ちげました。
臭いウイスキーもある
世間ではバーボンは臭いという共通認識はありますが、ウイスキーも臭いという話を聞きません。
ウイスキーは臭くないのかというとそうでもなく、アイラ島のアイリッシュ・ウイスキーなど、臭いスコッチの代名詞とも言えます。
臭いウイスキー
①ヨード香のするウイスキー
よく言われるのがヨード香と言われる香りです
ウイスキーを造るときには、麦芽を乾燥させるため、*ピートというものを焚いて乾燥させます。
このピートに沢山のヨードが含まれているため、燃やして麦芽を乾燥させるとそのヨードの香りが移りアイリィッシュウイスキーの風味になるのです。
*ピートとは、ヒースなどの植物が長い年月を重ねて積もり、炭化して固まった泥炭のこと。
アイラ島の気候
冬になると大西洋から強風が吹き付け、島に海藻などの海産物をたくさん運んで来ます。
また、湿原が広がる島にはほとんど木が生えていないため大地は常に海風にさらされていて、島を覆うヒースの湿原に海藻などが混じることで
海藻由来のヨードをたっぷり含んだ潮っぽいピートが育まれます。
歯医者の味
ヨード香のするウイスキーは薬品臭いとも言われますが、例えるなら「歯医者の味」というのがしっくりくる気がします。
歯の治療をしたときに、塗ってもらう消毒液の味というか、やっぱり歯医者の味がするんです。
代表的なヨード香のウイスキー「ラフロイグ」
コレはそのまんま歯医者の味がします、歯医者が苦手な方にはコレを飲むと思い出すからムリって言われる方も(笑)
ラフロイグ蒸溜所は、アイラ島の南岸・ポートエレン港からほど近い場所にあるので海風も強いのでこのあたりのピートにはたっぷりのヨードが含まれているのでしょうね。
「ラガヴーリン」、ラフロイグのお隣りにあるのでコレも同じようにヨード香がきつい歯医者の味がします。
②スモーキーなウイスキー
スモーキーといえば香ばしいとか、木の香りがすると言った感じがしますが、臭いウイスキーなのではっきりと「臭いです」(笑)
ジャパニーズ・ウイスキーは日本人好みに仕上げているので何方かと言うとあっさりしていますが、本場のスコッチは強烈です。
まぁ、慣れるというかハマると癖になるそうでそれしか飲めない体になるのだとか。
代表的なスモーキーなウイスキー「ボウモア」
アイラ島の中央にある、アイラ島内最古の蒸溜所。はスモーキーさがありながら、華やかな香りやまろやかな口当たりを備えたバランスのよい味わいで、
「アイラの女王」と称えられていていますが女王や王など大層な呼ばれ方をするものは大体癖があります。コレも一緒で木の香りというより仏壇の味がします
別に仏壇を食べたことなど無いのですが、古い木の持つ香りがよく似ているので仏壇の味がすると言っています。
癖のあるものはクセになる
フグの卵巣の糠漬けや、鮒ずしなど、珍味と呼ばれるものに限ってそんなに美味しいわけでもありませんが、食べだすとクセになりハマってしまいます。
遂にはそれしか受け付けない体になり、あっさりしたものは物足らなく感じるのだとか。
私がこの記事を書きました