ろくでもない、素敵な酒あります



わたしが酒屋を始めたのは

投稿者 : 杉本昭博 on

私が酒屋を始めたわけ

それは夏のある日の午後、昼ご飯も食べてお腹いっぱいでぼ〜っとしながらソファーでまったりしていた時に、ふと思いついたことが有りました。

酒屋というのは登録の住所地でしか販売できないから、神社仏閣でやっている骨董市のようなところで販売すれば誰もライバルがいなくて儲かるんじゃねぇ?と。

誰も販売していないということは出来ないのか?

イヤ、法律の抜け穴があるはず。

では、住所地でしか売れないのならネットで販売して、受け渡しを現地でしたら良いんじゃね?

現地で決済はタブレットでも置いといて、ウチのホームページを表示させといて、お客さんにはそこで決済してもらって、商品は手渡しですればイケるのでは?

僕って天才!

結果はNGで

早速、税務署に確認したら、あっさりダメだった。

いくら決済がネットで行なわれて、手渡しする場所だけが違うと行っても、免許の関係で大阪に住所がある当店は大阪に住んでいる人にしか販売できないらしい。

それがどこの人が買いに来ているか分からないのでダメだという。

たとえば県境ギリギリで道を隔てれば他県と言う場所で営業していて、向かいの隣の県から買い物に来た人には販売できないというルールが有る。

免許が出来たのはかなり昔で、他県の人がわざわざ買いに来るということがなかった時代の法律なのでこのようなことが起こる。

実際、旅行などに行けば現地のコンビニなどでお酒を買うことになるが、そのルールだと販売できないはずだが、皆んな普通に買っている。

確かにそうだが、認めてしまうと秩序が乱れてしまい無茶苦茶になるので認めることはできないとのこと。

ただ、別の方法がある

期限付酒類小売業免許というものが有り、これは毎回、何日から何日までどこで何をどれくらいと言った内容を所轄の税務署に申請して許可が下りれば販売できるというものだった。

良く酒蔵などが、スーパーなどで試飲を兼ねて販売していたりするが、毎回この免許を申請しているらしい。

早速免許を習得しに掛かった

思いついてから半年くらい掛かったがなんとか付与してもらえた。

自分で、免許の習得を行っていたので毎回必要な期限付酒類小売業免許の申請も簡単にできたので、神社仏閣で販売してみた。

めんどくさい

月に5回出店するのであれば、5箇所の管轄する税務署に毎回10枚程度の書類を作って提出し許可をもらう、と言っても免許の申請なので簡単ではないが。

その後、何を何本持っていき、何本売れたと言う結果の報告も必要という煩わしさ。

そら誰もしませんはなぁ(笑)

実際ウチも数ヶ月でやめました。

今ではネット専業

並行して、ネットでも販売していたが、そちらのほうが伸びていき今ではネット専業の酒屋になってきました。

店頭も販売はしていますが、ほとんどお客さんは来ないので閑古鳥が鳴いてうるさいくらいです。

酒屋を始めるにあたって

酒屋を始めるのは簡単です。

書類さえ整えて税務署に出せば登録免許税3万円で始められます。

と言っても、その書類が間違っていたり不備があれば返されてしまうので、事前に所轄税務署の酒税担当官に書類を見てもらって修正し、大丈夫になれば提出すれば2ヶ月位の審査の後付与されるでしょう。

夏に思いついて、税務署に確認してから免許が交付されたのが年末ですから、申請書類の作成までに2ヶ月位掛かり、審査結果が出るまでに2ヶ月といったところ。

結構時間が掛かります。

また書類も、賃貸なら大家さんの許可、持ち家なら持ち主すべての許可。

ウチは会社の登記が実家の住所だったので、母親、弟、そして自分が自分の会社に場所を貸してもいいという書類を作成した。

その他、住所地の地図や建物の登記簿など場所に関する書類のほか店のレイアウトや担当者が誰なのか等、いろんな役所で証明書などを貰いに行き、必要事項を記入し、数十枚の書類を作って、いざ申請。

2ケ月くらいで審査は終わる

酒税担当官に見てもらったのに、審査には2ヶ月くらい掛かります。

意味がわかりませんね。

実際は担当官に権限はなく、その上司が審査しているみたいで、そこに合わせて書類を見てココがダメとか教えてくれている。

もし自分で出来ないのであれば、数十万円かかりますが行政書士が代行してくれるので頼めばいいでしょう。

ただ、ご自身の住民票や、納税証明書など個人情報の習得も頼めばやってもらえますが、委任状が必要だったり、当たり前ですが費用もかかります。

結果は同じく2ヶ月位掛かりますが。 

もし審査に落ちれば登録免許税の3万円は不要ですが、行政書士の費用は帰ってきませんから、まずは自分でやったほうが良いでしょうね。

オリジナルのカクテルを販売

最近はオリジナルのカクテルを販売するショットバーがあるそうです。

しかし、販売より酒造は免許が一気に厳しくなるので、既存の酒蔵にOEMで造ってもらったほうが安上がり。

販売より酒造のほうが大変

当店のような販売なら、自分でできなくても行政書士に頼めば数十万あれば習得も可能ですが、造るほうは大変なんです。

今回のようなリキュールなら免許も取れますが、日本酒に関しては、廃業する酒蔵をM&Aで買い取れば可能ですが一から立ち上げるのは100%許可が降りないそう。

しかも、個人経営の酒蔵だと免許が個人に付与されているので、代替わりなどの身内にしか引き継ぎができないため、法人でやられている所しかダメというなかなかハードルが高い。

また、お酒を醸造するということは税金を生み出しているのと一緒で、売れようが売れまいが先に決まった額だけ納税が必要。

もし、売れ残って廃棄するにしても税金は返ってこないと言う非常さ。

更に、滞納でもしようものなら即免許剥奪されるという恐ろしいルールが有る。

 

 私がこの記事を書きました


杉本 昭博 プロフィールはこちら

四柱推命鑑定も出来る店主
若い頃にBARレモンハートと言う漫画を読んでショットバーに憧れお酒の勉強を始める。
2020年頃からお酒が飲めない体質になったが何故か酒屋を始める。

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