ろくでもない、素敵な酒あります



現代アートには価値があるのか?

投稿者 : 杉本昭博 on

今回はお酒に関することから少し外れていますが、昨今のジャパニーズウイスキーブームと関連しているところもありますのでよかったらお付き合いください。

現代アートとは

現代アート

1900年代に入ってから、20世紀以降の作品を現代アートと呼ばれるようで、特にジャンルというものはなく、絵画から活動に至るまでそう呼ばれます。

ピカソやシャガールなども現代アートの部類に入ります。

有名なところを言うと、水玉模様で有名な草間彌生、村上龍などがいます。

建築家の安藤忠雄なども現代アートの作家とも呼べるでしょう。

天才か反逆者かと言われているバンクシーなども物凄い高額で取引されています。

自分の作品にシュレッダーに掛かる仕組みを予め仕込んでおいて、オークションで落札された瞬間にスイッチを入れてシュレッダーに掛けるという行動を起こすなど話題性があります。

話題性はアートなのでしょうか

絵画

アートを翻訳すると芸術とか美術品と出ます。

ただ日本語では芸術と美術では意味が違ってきます。

芸術は爆発だ!と言った岡本太郎の作品を見ても芸術なんでしょうが美しいとは思えません。

※本業が古美術商なものでどうしても骨董や目線で見てしまいます。

では美術品とは?

美術品の定義とは誰もが美しいと感じ、後世に残さねばならないものと認識できるものとあります。

となれば、ピカソやシャガールと言った画家の作品なら後世に残したいと思う人も多くいます、それは美術品として残すのではなく、金額が何億円と言った高額だからです。

そう、マネーゲームの一つになっています。

実際ピカソやシャガール、モネやレンブランド、ゴッホやクリムトなど美術館で見てきましたが、さほどすごいと思う作品には出会いませんでした。

それよりも、作者の名前はよく知らない画家の作品のほうが美しいと感じます。

別にひねくれているわけでもなく、実際「この絵はきれいだな」と感じたよく知らない作家の作品が、美術館のパンプレットの片隅に載っていて、かなりの評価を得ていました。

自分の中に独自の価値観を持たないといけない

何処其処の評論家が良いと言っているとか、オークションで高額で落札されたとか。

話題性と美術的な価値を混同されている方が多いです。

お酒も一緒

山崎

前置きが長くなってしましましたが、ココから本題のお酒の話しに戻ります。

現代アートに限らず、古いものを後世に伝えるための活動や残すための方法などを否定するつもりもありませんが、昨今のウイスキーブームに辟易しています。

また、ホントにあるのかも判らないような病気のため活動に制限をかけたり、戦争を理由に輸入を止めたりと、マネーゲームのコマとしてウイスキーが使われているのが悲しいです。

山崎や白州などのジャパニーズ・ウイスキーがブームと言われかなり経ちますが、じっさいの値段は1本4,5千円のモノが1万2千円と3倍の値段で取引されています。

コレも、入荷する酒屋には卸値で入るので3000円くらいで入ると思います、それを1万2千円で売れば1万円近くの利益が出ます。

当店のような零細酒屋は相手にもしてもらえないのではっきりとした内情は解りませんが、間に問屋が入ってもかなりの利益になります。

オークションでは数倍の値段で取引

オークション

先日山崎の55年と言うお酒が香港で開かれたボナムズのオークションで620万香港ドル(約8515万円)で落札され、日本ウイスキーの最高値記録を作ったそうです。

サントリーが日本在住の消費者限定で限定100本を税込み330万円で抽選で販売したものでした。

330万円が8500万円になるですから約25倍です。

以前もマッカランの78年と言うお酒が、1000万円で落札されたのも見ましたがお酒としてではなく投資物件に成り果てています。

レモンハートのマスターも嘆いているでしょう

マンガ

BARレモン・ハート2巻 part23より

店主も大好きなマンガで、BARレモン・ハートがあります。

このマスターは酒は飲むものというのが信念で、当時最古酒と言われたグレングラントの38年というお酒があり、買うためスコットランドまで行って売り物ではないという店主に対し、購入したら飲むと言うことを伝えたたら快く売ってもらえたので、その場で封を開け店主と一緒に飲んだというお話でした。

酒は飲むもので飾っておくものではないと言うマスターの気持ちが大好きです。

 

山崎はうまい

確かにまずくはないですが、それほど崇め建てるほどでもないでしょう。

入荷が困難なお酒でプレミアム感を演出し、こんな入手困難で高級品になっているお酒を俺は飲んでいるんだ!

と自慢したいので、それが輪をかけ美味しく感じさせるのです。

実際同じくらいの値段で買えるKAVALANというウイスキーのほうが遥かにうまいですが、山崎のプレミアム感が無いのでいくら美味くてもマニアしか買いません。

と言うかホントにウイスキーが好きな人しか買いません。

最後に

プレミアムが付いたウイスキーは山程ありますが、バーボンに関しては同じウイスキーなのに人気がありません。

ショットバーに通うような呑兵衛しか飲まないので、大半が通うスナックではオネーチャンにエエカッコするためにやっぱり山崎や白州なんでしょうね。

酒は飲んでナンボのもの、プレミアムをありがたがるのは悲しいです。



 私がこの記事を書きました


杉本 昭博 プロフィールはこちら

四柱推命鑑定も出来る酒屋の店主
若い頃にBARレモンハートと言う漫画を読んでショットバーに憧れお酒の勉強を始める。2020年頃からお酒が飲めない体質になった事をきっかけに酒屋を始める。

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